ティーハウスれりっしゅ オーナー 黒須章子さん

今回ご紹介する千葉の素敵な女性『みるえふさん』は、鴨川市の紅茶専門カフェ「ティーハウスれりっしゅ」のオーナー黒須章子さんです。起業のきっかけや今のお仕事についての思いなどを伺いました。

【プロフィール】

黒須章子(くろす しょうこ)さん
昭和33年生まれ。鴨川市出身・在中。33年間小学校教師を勤める。退職後、2014年8月に紅茶専門カフェ「ティーハウスれりっしゅ」をオープン。紅茶カフェオーナー・料理人・ティーアドバイザー(ジュニア・ティーアドバイザー資格取得)として活動。

 今のお仕事を始める前はどんなお仕事をされていたのですか?

黒須さん:教育系の大学卒業後、地元の鴨川に戻り、33年間小学校教師をしていました。途中、2000年~2003年まで、オーストラリアのメルボルン日本人学校に派遣され、小中学校の教師をしながら、海外生活も経験しました。

 

 

 

 起業のきっかけを教えてください 

黒須さん:2012年8月に、子宮体癌が発覚し、10月から休職、癌闘病が始まりました。病状ステージⅢ期Cは、リンパ転移もある重い症状で、治療・手術・療養に1年半以上かかりました。その間、教師を続けるべきか考えましたが、教師の職の過酷さ・子ども達の命を預かりながら、自分の命を守る事の難しさを考慮し、転職を考えました。
東京の病院へ通う際、気持ちを高めるために、習い事も始めていました。学生の頃、ハマっていた「紅茶」を楽しむ教室です。通ううちに、私の趣味の一つであるお菓子作りと合わせて、「紅茶とケーキの店」を開きたいという思いが固まっていきました。それは、学生の頃に抱いた、叶わぬ夢でもありました。田舎の漁業の町・農業の町では、お客さんが来てくれないと思って居たからです。

でも、癌になり、抗癌剤の影響で危篤状態になったりして、死を意識する経験をし、「泣き暮らすなんて勿体ない」「今が大事」「働ける自分に戻りたい」をモットーに闘病をして来た私には、生きる事に対して、大きな勢いがつきました。叶うかどうかなんて、迷っている時間が勿体無かったのです。だからこそ、退職後わずか4か月半で開業を果たしたのです。

家族や友人は、私の体を気遣って、もう少し療養兼準備時間をとってからでも遅くないのではないかと言われましたけどね。
常に、その時々のBestを尽くして生きれば、後悔なんて有り得ない。いつでも全力投球で楽しんできました。私は、七五三の金太郎飴のように、どこを切っても完全な金太郎の絵が出てくるような人生を送って来たし、今後も金太郎飴人生を送りたいと思ったのです。
それに、自営業なら、他の人に迷惑をかけずに、自己責任で仕事が出来、自分のペースで通院する事も可能です。身体と相談しながらも、自分の能力を生かし、遣り甲斐のある仕事をしたいと思いました。私の体は癌に侵されましたが、心は健康そのもの!未だ未だ遣れる事がたくさんあるのだという事を実証したいのです。
癌サバイバー(経験者)でも仕事が出来る、公務員出の素人でもカフェ経営ができる、女独りでも起業できる。本当の意味で、60歳も65歳も定年ではないと、私は思いますから。55歳で次の仕事!全然遅くない!!エナジーさえ漲っていれば、何に対しても、生涯現役ですよね。


 お店を開いてみて大変なことは何ですか?

黒須さん:お店を開く前に、まず何処で起業するかが大変でした。海の見える高台が理想でしたが、条件の合う土地が見つかりませんでした。そこで、街場からは離れますが、自宅をカフェに改装する事にしたのです。立地が悪く、車が無いと来られないのが難点ですが、家賃が発生しないのが強みです。
あと、長年浸みついた公務員の仕事ぶりとの大きなギャップに苦しみました。特に、経理という概念が全く無い自分だった事を思い知りました。独りで起業するという事は、保険・税金・渉外・広告・登録・在庫管理も仕入れも、全て自分でするという事。初めは、商工会に通い詰めで、諸々の勉強をしました。最終的には、2日定休で営業を考えていましたが、3日定休で、その間に経理や宣伝活動・商品開発をしないと未だに追いつかない状況です。最初は、パートでスタッフさんに手伝って貰いましたが、独り営業になると、来客が同時に複数あると、待たせてしまう事があり、心苦しいです。最近は漸く、「すみません、お時間がかかりますが、大丈夫ですか?」と言えるようになりました。


  では、嬉しかったことは何ですか?

黒須さん:まず教職時代の技能が、カフェにも十分生かせる事です。WEBやメニューの作成・広告等、BGMの構成やオーディオのセッティングまで全て自分で行うことが出来ます。そして趣味が仕事に生かせる事。ストレス解消も兼ねての趣味だったお菓子作りが、仕事に出来る喜びがあります。

また、趣味の海外旅行で味わった料理を店の味に反映できること、その料理や紅茶を「美味しかった~♪」とお客様が褒めてくださる事が嬉しいですね。お客様の方から声をかけて戴くと、パワーが湧きあがってきますし、だからこその厨房の自慢は、残飯が殆ど出ない事です。大人になった教え子や昔の同僚が、お店を訪ねてエールを送ってくれる事もあります。昔の思い出をチョコっと交えながらの会話で、温かい気持ちになりますね。
 
  日頃から心がけていることは何ですか?

黒須さん:お店で提供する食材は「元気が出る食材」を選ぶこと。病のことを考えると自然食材の大切さが分かります。南房総産の新鮮な食材は欠かせません。あとは大人の隠れ家的な癒しの空間を大切にし、長居をして寛いで貰えることを心がけています。こだわりを持ち、手抜きをしない厳しさと、工夫を楽しむ遊び心を忘れないことですね。
日常生活では、何でも挑戦してみること、常にポジティブ思考でいることを心がけています。今の自分も、癌のおかげで日々の暮らしの大切さを実感し、紅茶屋を開くことが出来たのだと考えています。

  
 今後の展開や夢をお聞かせください

黒須さん:南房総に、紅茶の文化を根付かせるアピールをしていきます。鴨川の海をイメージして作っている「ブルーハワイ・レアチーズ」が、れりっしゅのトレードマークとして、知名度が上がってきているので、今後もこのケーキだけは作り続けていきたいです。55歳で、55(Go!Go!)と転職しました。先ずは「石の上にも10年間」頑張り、生き生き暮らしたいです。そして「ティーハウスれりっしゅの紅茶やケーキが、また食べたくなった。」と言って貰える店にする事が目標です!


ありがとうございました!
今後も更なるステップアップを応援しております!

 

掲載日:2016年11月8日

まなふさスタッフひとことメモ

病気と闘った辛い時期を経て、好きなモノを仕事にして、パワフルに活動されている黒須さん。お店運営の他、紅茶の魅力を伝えるセミナーも開催されています。ご自身の性格は房州弁の「ニイモンズイ(新しい物好き)」と「イッチョカミ(一丁噛み)」で何事にも好奇心旺盛とのこと。色々なモノにトライして前向きに進む姿勢がとても素敵な女性です♪


そんな黒須さんのお店『ティーハウスれりっしゅ』の詳細はこちら↓

▼まなふさショップガイド
http://www.manafusa.jp/modules/shop/detail.php?lid=1025
ティーハウスれりっしゅWEBサイト
http://relish.mel-wind.com/
 

 


Mille Fs(みるえふ)とは・・・ まなふさが名付けた「たくさんの千葉の素敵な女性たち」を意味する言葉です。 
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